三味線の皮が破れた日

 

久々に三味線のお話〜。

 

「新しい三味線、弾いてます?」前のお稽古のとき、師匠に言われました。

 

「実は、余り弾いていないんです・・」「弾いた方がいいですよ〜」

 

そんな会話をした夜に!!まさにその数時間後に、古い方が破れてしまいました!!

 

ちーん。

 

初めて破れた。タイムリー過ぎる。

 

なぜ新しいのを弾いていなかったかというと、ひとえに扱いが難しい。

 

一の糸の糸巻きがゆるくて、しっかりとめたつもりでも弾いてる途中でだんだん糸が緩んでくる。

 

そして三の糸は弾き始めてわずか一週間で切れてしまいました。古い三味線では滅多に切ったことがなかったのに・・・爪が伸びていたから早く磨耗した?糸が切れるとビビる。

 

そんなわけで、だんだん古い三味線ばかり弾くようになっていました。

 

古い方は、調子もすぐ合わせられるし、気心知れた友人という感じ〜。

 

しかし、古い友人は言いました。

 

「あのいい三味線、弾いてみてよ!私もちょっとお休み欲しいし」自分で身を引くあたり、いじらしい。

 

三味線屋さんに持っていくと、「経年劣化」なんだそうです。

 

よくヤフオクなんかで出品された三味線では、口裂け女というか三日月形というか、そんな感じで皮が破れていますが、私のは地割れみたいに破れています。

 

「口裂け女」になるのは、張ったばかりの皮、皮に勢いがあるからだとか。若い子のお肌とそうじゃないお肌みたいな?

 

破れた方は、三味線を構えたときに腕側になります。皮は、膝の方に厚めに、腕側に薄く張ってあるので、劣化によって薄い方が裂けたというわけ。

 

場所によって張り方も違いがあるんですねー。

 

大体、皮は張ってから2、3年が一番いい音がするそうで、この三味線は我が家に来て6年目なので当然なのか。

 

そういうわけで、皮を張る間、毎日新しい三味線を弾いてます。少しは仲良くなれたかにゃー?

 

三味線屋のおじさんは「どの皮にされますかー?」と価格一覧表を見せてくれました。ここで思い知るニャンコの実力。もちろん別のにしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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古波蔵ふう香
古波蔵ふう香
猫と和のお稽古にまっしぐらな私の毎日をつづります。