講談発表会「曽我物語(下)」、勝負は最初の3分にあり

 

講談、今月末の発表会に向けて、補講(下ざらえ)がありました。

 

今回の演目は「曽我物語(下)」、後編なので、イントロの3分に「前半のあらすじ」を入れる必要があり、その原稿は私自身が書くことになっていました。

で、原稿ができたのは、補講の当日でした!!😅😅(はよせーよ)

 

 

原稿を書くことは、ずっと前から分かっていたんですが、何となく延び延びになってたんですね〜(夏休みの宿題は9月にやる子供だった)

 

だって、前半を要約するだけだし、すぐできるわ〜という気持ちもあったんですが・・・意外と大変でした。

 

「曽我物語」はもともと人間関係が分かりにくいので、縮めにくい。そして、文章としては正しくても、声に出してみるとリズムが悪かったりして、何度も書き直して、二日がかりでやっとできました。

 

幸い、補講のときは、先生から要約部分についてダメ出しはされなかったので、一仕事終わった気でいましたが、

実は、ここからだったんですわ。

 

↑教室には、教卓のかわりに釈台があります。補講では、ここに座って読み方や動きをチェックします。

 

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補講から帰った夜、ふと、

「そうだ、要約部分を夫に聞かせてみよう」

 

うちの夫は、特に歴史に詳しいわけでもなく、一を聞いて十を理解するタイプでもなく・・

フツーの、平均的な日本人😆😆😆ちょうどいい。

 

で、夫に読み聞かせた結果がですね、

理解度、何と四割以下!!!😩

 

しかし、この後の夫の言葉にハッとしました。

「こんなのいきなり聞かされて分かるわけないじゃん!!

講談やってる人は何度もやってるからよく分かってるけど、こっちは初めて聞くんだから!!」

 

そうだった!

 

私も初めてこの話を聞いた時は??だったし、人間関係を理解するのに5回は原稿を読んだのに、何度もやっているうちに、

聞き手の視点がすっぽり抜けていた!!

 

 

夫に分かりにくかった点を聞いてみたら、

登場人物がドラマでも出てこないので、イメージしづらい。

主要人物の名前が、似ていて紛らわしい。

 

という、もっともなご指摘でした。

 

伊東祐親とペーターとか、明らかに違う名前ならまだしも、親戚同士だからなあ・・・そして、紙芝居のように「こっちのおじさんが悪者です」とも言えないし。

 

元々のお話を半分にして前後編にした無理があって、後半は、いきなり敵討ちが始まってしまいます。

 

お客さんからすると、

設定が分からない→曽我兄弟に感情移入ができない。

→何か知らんけど兄弟が出てきて仇を討ち取って、

わあわあ、大声出しとるわ・・・ってなもので。

 

こりゃいかん!

 

今回の発表会のキモは最初の3分にあり!!

 

ということで、またまた原稿を書き直したのでした。

 

↑書き直した原稿。古式ゆかしく原稿用紙に書いてます。

 

 

 

 

 

 

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古波蔵ふう香
古波蔵ふう香
猫と和のお稽古にまっしぐらな私の毎日をつづります。