ミャー子は住宅地にある小さな茂みから、ひょいと顔を出したと思ったら、ふいに車のヘッドライトが当たって、驚いてまた茂みにもぐりました。
ミャー子は、あずさの友人、レナにもらわれていきましたが、レナは家族には内緒で子猫を連れて帰ったようでした。
レナの家は3LDKのマンションで、先住猫、白黒のハチ割れと、白と茶色のまだらな、でっぷり太った猫がいました。
二匹は、ミャー子をちらっと見て、「おや、子猫ちゃんだよ」「あんた、遊んでやりなよ」「嫌だよ、子供の相手なんて」と二匹で小突きあっていましたが、飼い主の愛情がミャー子に移ったことを瞬時に見抜いていました。
ですので、しばらくは無視を決め込んで、ちらちら見るぐらいでした。
レナのママはミャー子を見て驚いた顔をしましたが、一応「あら、かわいいわね」と言ってなでてくれました。
しかしその後のママとレナのやり取り・・・
「レナ、この間子猫は飼えないってママ言ったのに、どうして連れて帰ってきたの!」
「ねえ、かわいいでしょう?飼ってもいいでしょう?捨てるのはかわいそうで・・・」
「今でも二匹の餌代がかかるし家も狭いのに勝手なことして!」
こんな会話を聞いて、先住猫はにやにや笑ってミャー子を見るし、ミャー子はいたたまれなくなりました。(続く)
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