話は猫に戻って、西円寺に住みついたミャー子とコハルの話。
何だか本堂のあたりがにぎやかです。遠巻きにしながら、二匹の会話。
「きょうは譲渡会があるみたいだね」「譲渡会って何?母さん」ミャー子はコハルを母さんと呼んでいます。
「猫と人間のお見合いみたいなものだよ。お前も気に入った人間がいたら飼い猫に戻っていいんだよ。」
「もう人間なんてこりごり。いつも気まぐれで猫を振り回して、自分のことしか考えてなくて。」
「そう意地を張るものじゃないよ。」
「母さんと一緒じゃなきゃいや。一緒にもらわれるんならいい。ね、いいでしょ?」
「おやおや、甘えん坊さんだねえ・・・」そう笑って目を伏せたときの雰囲気は少しミー子に似ていました
コハルは、ミー子と同い年ぐらいでしたが、地域猫でどこでもご飯をもらえたミー子と比べ、苦労したのか、小柄で、ほっそりしていました。
この夏の暑さは野良猫にも厳しく、ただでさえ細いコハルは一回り小さくなったような気がしました。
「母さん、やせた・・・」ミャー子は少し心配していました。
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