ふうちゃん物語(20)ママの面影

話は猫に戻って、西円寺に住みついたミャー子とコハルの話。

何だか本堂のあたりがにぎやかです。遠巻きにしながら、二匹の会話。

「きょうは譲渡会があるみたいだね」「譲渡会って何?母さん」ミャー子はコハルを母さんと呼んでいます。

「猫と人間のお見合いみたいなものだよ。お前も気に入った人間がいたら飼い猫に戻っていいんだよ。」

「もう人間なんてこりごり。いつも気まぐれで猫を振り回して、自分のことしか考えてなくて。」

「そう意地を張るものじゃないよ。」

「母さんと一緒じゃなきゃいや。一緒にもらわれるんならいい。ね、いいでしょ?」

「おやおや、甘えん坊さんだねえ・・・」そう笑って目を伏せたときの雰囲気は少しミー子に似ていました

コハルは、ミー子と同い年ぐらいでしたが、地域猫でどこでもご飯をもらえたミー子と比べ、苦労したのか、小柄で、ほっそりしていました。

この夏の暑さは野良猫にも厳しく、ただでさえ細いコハルは一回り小さくなったような気がしました。

「母さん、やせた・・・」ミャー子は少し心配していました。

ふうちゃん