チビとキー子は一緒にチャーリーのマンションへ行きました。
「あら?初めて見る猫ちゃん」チャーリーのママが待っていました。隣に、もう一人女性がいて、どうやらママの妹のようです。「この子のきょうだいかな?」「にゃーーぉぉん」キーちゃんは、早速ご飯をもらって、お腹を見せてゴロゴロ喉をならしてみせます。
チビ「キーちゃんって女優・・・」いつもの勇ましいキーちゃんではなく、人間好みの猫も演じられる器用さに関心するチビでした。
チャーリーのママは、チビとなじみになって以来、ずっとチビを飼ってくれる人を探していました。保護団体に頼むと結構なお金もかかることがわかったし、何より自分で探したかったのです。
出会ったころはチビは小さく、がりがりにやせて、目ばかりぎょろぎょろした子猫でしたが、今は体も少し大きくなって、毛づやもよく、少しふっくらしてきました。ここまで育てたのは紛れもなく自分のあげたササミや猫缶で、心はもう本当のママでした。
マンションの住人、職場、友人、子供の友人関係と、思い当たるところは全部声をかけたのですが、チビの飼い主は見つからず、苦戦していました。それが、チビが飼い猫になる気持ちを固めたころ、急に飼ってくれる人が見つかりました。世の中、偶然の一致があるものです。
秋も深まった夜、チビたちきょうだいは最後の夜を過ごしました。
クー「キーちゃんとチビがいい飼い主と出会えますように」
チビとキー子「クーが元気で旅ができますように」
ママが最後の夜にしてくれたみたいに、お互い愛情を持ってぺろぺろし合いまいた。
キー子「あー、これでチビに寝ながら蹴られるのも最後かと思うと嬉しいなあ」
チビ「そんなに強く蹴ってないよ。キーちゃんの寝言だって大したものよ」
クー「公園に来た時も、くっつきあって寝たね」
あのころは三匹は小さな子猫でしたが、もう大人猫ぐらいになっていました。
そして、誰ともなく寝息が聞こえてきました。(続く)
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- 猫と和のお稽古にまっしぐらな私の毎日をつづります。
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