「店長、えりぃちゃんが来るまで、私、何か歌いましょうね?」声の方を向くと、一人の女の子が立っていました。ジーンズを履いて、かりゆしを着たショップの店員のようです。
「ああ、マナちゃん?」
「待ってるだけってお客さんもつらいですよね。前座で何か歌いますね」
「じゃ、私伴奏します!」三線コーナー担当の金城さんも楽器を構えました。
「はいさーい、皆さーん、こんにちはー!えりぃちゃんファンの皆さんお疲れさまー。前座のマナでーす!」
耳に心地よい「安里屋ユンタ」の前奏が流れて、女の子が歌い始めました。
えりぃファンも、雨宿りに寄った人たちも、一斉にステージの方を見て、手拍子を始めました。何せみんな退屈し切っていたものですから。
「あれー、店長の俺がいいとも悪いとも言ってないのに・・・ははー、いいねー」その様子を見て、渡店長は楽しんでいました。
「あんな子いたの?」お父さんが店長に尋ねると、「うん、上原マナちゃん、この春から高校卒業してショップで働いてる。歌、結構上手さね」
「沖縄の子は小さいときから親戚の集まりで歌ったり踊ったりしてるから、割と芸達者だけどよ、度胸あるよ。こんなに急に」「そーそー」
マナは、本土の人間にも耳なじみのいい「安里屋ユンタ」と「島唄」を続けて歌いました。(続く)
もふもふしてくー?眠いふうちゃん。
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- 猫と和のお稽古にまっしぐらな私の毎日をつづります。
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