おまけ:旅に出たクーですが・・・
クーは、知らない街の知らない公園にいました。その公園は、クーが育った公園と同じぐらいの大きさで、町外れにありました。
縄張りの法則1;初めて行く公園では先住猫を観察する。
クーは物陰に潜んで目立たないように観察していました。
そろそろ夕方になって涼しい風が吹いてきました。「ご飯だ!」「人間が来た!」先住猫たちが集まってきました。
先に食べる先住猫たちを見ていると、三毛猫で、尻尾の短いのがいて、クーは思わずじっと見つめていました。
縄張りの法則2;ご飯のときは後から。
先住猫が食べ散らかした残り物を少しだけクーが口にしていると、
「ね、あんた、さっきあたしを見てたでしょ」さっきの尻尾の短い三毛猫が話しかけてきました。
「いや、見てないよ」クーは三毛猫をちらっと見て言いました。
「うそ。見てた」
「知り合いに似てたからね」
「それ、あんたの想い猫?」いたずらっぽく言ったときの目元がまた似ています。
「ううん。そいつは君みたいに大人っぽくないよ。甘ったれで無鉄砲で、食い意地は張ってるし」
三毛猫はふふっと笑って、「あたし、ルナっていうの」「クーだよ」
二匹が何となくいい雰囲気になったとき、「ちょっとーぉ、ルナ、さっきから誰と話してるのよーお」「あーっ、ルナのやつまた若いオスと・・・トラに言いつけてやろーっと」先住猫たちが興味津々にぞろぞろと寄ってきました。
やれやれ・・・ここの猫たちもおせっかいでおしゃべり好きなんだな、しばらく退屈しなくていいやとクーは思いました。
あたりがうす暗くなって、夜の風が吹いてきます。猫たちの集会はまだ始まったばかり。
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- 猫と和のお稽古にまっしぐらな私の毎日をつづります。
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