くすくす笑いの方に振り返ってみると、小柄で淡い色の三毛猫がいました。
「ママ、ママって泣いてるから赤ちゃんかと思って来てみたら、こんな大きい子がべそをかいてるじゃないの。」
くすくす笑いの方に振り返ってみると、小柄で淡い色の三毛猫がいました。
「ママ、ママって泣いてるから赤ちゃんかと思って来てみたら、こんな大きい子がべそをかいてるじゃないの。」
ミャー子は、カーテンの陰で小さくなって後悔していました。
先住猫の怒りが爆発したのは、ご飯のときでした。二匹のご飯が減らされ、それがそっくりミャー子のお皿に盛られていたからです。
ミャー子は住宅地にある小さな茂みから、ひょいと顔を出したと思ったら、ふいに車のヘッドライトが当たって、驚いてまた茂みにもぐりました。
チビ「レオは何でまた野良になったの?飼い猫はご飯いっぱい食べれるでしょう?」
レオ「あ、僕?」レオは茶色の瞳をくりくりさせて、ふふっと笑いました。
レオ「飼い猫って退屈なの。かわいい女の子もいないしね。先住猫もヤローで、生きてるのがつまんなくて。」
レオは約束通り「おれのえさ場においでよ」と誘ってくれたので、ある日の夕方、チビとクーは、レオと、普段は来ない、公園の反対側の方に向かっていました。
両国のシアターX(カイ)で「東京大空襲 下町炎上」という舞台を見ました。
キー子の一件以来、子猫たちに喧嘩をふっかけてくる者もなく、むしろ仲間として認識されるようになりました。