ふうちゃん物語４１〜５０アーカイブ - 三味線、講談、猫まっしぐら

ふうちゃん物語（５０）化け猫あらわる

ふうちゃん物語もついに５０話、ここまでご愛読ありがとうございます。あと少し、頑張ります！

「三毛猫・・・恨むぞ・・・」三味線がつぶやいているのが聞こえて、ふうちゃんはぞっとしてしまいました。

「あれ、それ、新しい三味線？」お父さんが帰ってきました。「そう！いいでしょ！」お母さん得意げ。

どうやら人間は何も感じてないようです。その三味線がずっと一人でつぶやいているのを。

「この三味線に猫の皮が使われているなら、何か答えるはず！」ふうちゃんは三味線に語りかけてみました。

「ただいまー」お父さんが帰ってきました。「ふうちゃんは？」

「それが、お稽古終わってから姿が見えなくなったと思ったら・・・」

「あの人間たちは三味線に張る皮のために猫を飼ったんだ！」ふうちゃんは大ショック。

「うーん、もうすぐ師匠が来るっていうのに、うまく弾けないなあ」お母さんはぶつぶつ言っていました。

「師匠？」ふうちゃんは分かりません。

「はーあ、お腹いっぱい！

飼い猫と何とかは３日やったらやめられないって誰か言ってたけど、本当だな・・・」ふうちゃんはどてっと横になり、この一か月余りのことを思い返しました。

ほどなくして、チビはチャーリーのママの友人宅へ、キー子はチャーリーママの妹宅へ引き取られ、クーは一人旅に出ました。

チビとキー子は一緒にチャーリーのマンションへ行きました。