それからまた大分たって、すっかり秋も深まってきました。チビは、獅子の谷での出来事も余り思い出さなくなってきていました。そんなある日。
獅子パパのきつい冗談に、歯医者は、へなへなとその場に座り込みました。
「はは、なんてことだ、僕は死んだのか。オヤジも早死にだったけど、それより若くして死んで、あの世で獅子にからかわれるとは・・・」眼鏡をとって鼻をぐすぐす言わせます。
「パパー!お友達連れてきたよ!ママー!僕のお客さんなの、お昼はおいしいもの出して!」
「お友達だって?」出てきた獅子パパを見て、チビはびっくり。